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素材本流
出汁づくりの基礎となる素材は特産地から厳選

高知県土佐清水産の宗田節

高知県
土佐清水産
宗田節

熊本県産のあご煮干し

熊本県産
あご煮干し

モンゴル産の天然結晶岩塩

モンゴル産
天然結晶岩塩

宗田節
昔ながらの一本釣り漁法と
手間暇かけた昔ながらの宗田節づくり

   高知県の西南に位置する土佐清水市へ   

穏やかな港町のあちらこちらから白煙が立ち上る。ここは高知県の西南に位置する土佐清水市。
1月から3月にかけて、地元を代表する特産品であり生産量日本一を誇る「宗田節」の製造が最盛期を迎えます。
釣り上げられた宗田鰹は鮮度が落ちないうちに水揚げされます。町に二十数件ある宗田節の製造工場によって競り落とされ、宗田節づくりが始まります。宗田節の出汁はコクと深み、旨味、どれも一級品。その節づくりの製法は昔ながらのこだわりがあります。

釜立て

釜立て

(釜立て)腹に一筋の切れ目を入れた後、魚の大きさに分けてカゴに並べていく。素人目には区別がつかない魚を、いとも簡単に分けていく。サイズを揃えるのは煮熟(しゃじゅく)や焙乾(ばいかん)工程で時間を合わせるため。

煮熟

煮熟

カゴごと、熱湯に浸け約1時間くらい煮ます。
この工程を「煮熟=しゃじゅく」といいます。
釜から出した後は冷ましてセイロ取りへ。

セイロ取り

セイロ取り

セイロ取りとは骨抜きのこと。
宗田鰹の頭と内蔵、中骨を落としてセイロに並べます。
これもひとつひとつ手作業で進めます。

焙乾

   焙乾   

蒸篭(セイロ)に並べられた宗田鰹は、いよいよ宗田節づくりの勝負どころに突入する。
水分を蒸発させ、煙によって豊かな香りをつける「焙乾」工程。積み重ねた蒸篭を数階建てになっている焚き納屋へ運んでいき、もっとも下の階で火と煙を起こします。
瞬く間に焚き納屋は煙が充満し、宗田鰹の水分を飛ばしながら香ばしい匂いが包みます。
焙乾にかかる日数はおよそ一週間。
その日の風向きや天候に合わせて火と煙の加減を調整しながら、焙乾が進んだものは一つ上の階へ移して仕上がりが均一になるようにします。

火起こし

火起こし

火はすべて薪で起こす。
薪はすべて地元産で、馬目樫(ウマメガシ)という非常に硬い木を使用します。

最後の工程

最後の工程

天日で干して完成晴れの日を狙って天日干し。
太陽光を燦々と浴び、海風に吹かれてさらに旨味が凝縮したところで宗田節は完成になります

焼きあごの煮干し
飛魚を使用した昔ながらの製法。
濁りの少ない熊本県の牛深節。

   焼きあごの煮干し   

あごとは飛魚のこと。
うまみとコクがあり、魚臭や濁りが少ないので上品な出汁になることで知られております。
出汁素材としても定番となっているあごは宗田節とブレンドする事で双方の特徴をうまく引き出し、奥深い味わいが生まれます。

熊本県の牛深節

熊本県の牛深節

牛深は雑節(鰹節以外の節)の評価が高い産地です。
関西風のだしに特に重宝され、昆布等と合わせて使う事でうま味を増して味に深みを持たせます。
魚を丸ごと使うあご煮干は鮮度が良いうちに仕上げることを最も重要としています。

職人たちの目利き

職人たちの目利き

牛深節に使う原料の魚は脂分が少ないものを選びます。脂分が多いと時間とともにどんどん酸化が進み、だし本来の風味や香りを損ねる原因になりますし、だしに濁りを出してしまう原因ともなります。目にハリがあって新鮮なもの、脂が少ないものを職人たちの目利きで選別します。

煮熟

煮熟

目利き後は煮熟の工程に入ります。
煮干しは鮮度が大切なため、時間が勝負。塩水できれいに洗た魚は蒸篭(せいろ)に1つ1つ重ならないよう丁寧に手作業で並べられます。素早くテンポよく並ぶ蒸篭がひとまとまり出来上がると、海水入りの釜の中に入れて煮沸されます。
この煮沸の時間は短すぎると生煮えや色つやがパッとしない、逆に長すぎると身が裂けるので見極めには熟練の職人の経験とカンが必要となります。
煮沸後は乾燥させ、次の燻製の工程へと進みます。

追加文

燻製

乾燥した魚は燻製室に入れて数日かけて燻製されます。
燻製室は二階建てになっており、魚は二階にいれます。一階では薪を焚いて、乾燥させながら下から燻す構造になっています。
この二階建て燻製室を「牛深式」と呼び、燻しながら焼く事で魚臭さを消し、さらに香りづけをして旨味が凝縮された焼きあご煮干しが作られているのです。

天日干し

天日干し

こうして燻製を終えた後は天日干しで乾燥の工程へ。
せいろを海辺の辺り一面に広げて風を通しながらじっくりと乾かしていきます。
天日干しは手間と時間がかかりますが、ムラなく乾かし、コクとうま味を深めるのに重要な作業です。

岩塩
モンゴル産の天然結晶岩塩

  

岩塩は大平原の汚染とはまったく無縁な内モンゴル・ジランタイの大平原で自然結晶した岩塩から作りました。
地元の人がいのちの塩と呼ぶその自然のままの豊かな味わいは、化学成分や汚染物質を含まない悠久の時間が作り上げた大自然の恵みからできております。

大自然の恵みから

大自然の恵みから

竈出汁に必要な岩塩は純度が高く、清浄性が高いモンゴル産の結晶岩塩がぴったりと考え、現地に素材を確かめに行きました。

岩塩の作り方

岩塩の作り方

大平原で自然結晶した岩塩は現地のひとから「いのちの塩」と呼ばれております。
化学成分や汚染物質を含まない悠久の時間が作り上げた大自然の恵みからできております。

出汁を使用したレシピ集

出汁を使用したレシピ集

「竈」ではお出汁を使用したレシピを掲載しております。
よりお手軽に、より美味しくお料理を楽しめるレシピ集を是非ご利用ください。